No.29  栄冠を呼び寄せたチームワーク

野球は、ツーアウトからと良くいいますが、本当でした。

直前の春季大会では、五年生を加えて総力戦で戦う事を誓ったチーム事情ではありましたが、春季大会・県大会を制した夏見台アタックスさんに実力差を見せ付けられ、早々に残念な結果に終わってしまいました。この結果を踏まえて、もう一度チーム全体の建直しを強いられ、もがいてみました。

そこで、チームとしては、今できる事、今やらなければならない事を選手達、皆平等にもう一度必死に取り組みました。春季大会敗戦のくやしさを胸に、プライドを持った六年生と挑戦する五年生がチームの勝利のために協力し合って見事にコラボし、想像を超えるチームワークを選手達の間で自然と作り上げていったような気がします。

船橋東警察署長杯の開幕以降、選手達の中にはいつの間にか大人が入れない程の『総和』が生まれ、緊張するのも一緒、失敗して泣くのも一緒、勝利を喜ぶのも一緒と学年を超えた友情とチームワークを短期間の間に作り上げていました。

田喜野井ファイターズとの決勝戦。1点リードされて最終回ツーアウトランナーなし。誰もが相手の勝利を確信し、ゲームセットまで、あと一人、あと一球にまで追い込まれてからの大逆転劇。やろうと思って出来る事ではありません。ミラクルでした。

深紅の優勝旗と大きな優勝カップを手にした選手達は、満面の笑みで『優勝しちゃった』と言う表情にも見えました。選手達のチームメイトを信じ、最後の一球まで絶対にあきらめない大きな声とチームの一体感こそが、栄冠につながったものと思います。

今回の優勝は、チームにとって八年ぶりの事ではありましたが、選手達が成し遂げた事は、優勝ではなく最後まで仲間を信じあきらめない事だったと私は強く思います。

(2010.7.30/K.O.)


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